インドア的アウトドア風読書
坊の保育園でコロナが出て、
一週間まるっと閉園になってしまいました。
仕事がピークだった母は、所々父にヘルプを頼みながら
日中は坊と、夜中は仕事、
ながいながい一週間(前週の土日も入れれば9日間)になりました。
濃密密な坊との時間で、白目に何度もなりました。
隙をみて、アトリエで仕事をしていると
「ははー」と言って入ってくる。
そうなると、手ぶらでは出て行ってくれないので、
いつか読んでやろうと取っておいた絵本群の中から1冊手渡します。
※
うーん、どれがいいかなあ、
あ、「ピッキーとポッキーのかいすいよく」はどうか?
ちょうどなつのおはなしよ。
今、坊が大流行りのカニ!見つけてさ。
帽子屋さんとパラソル屋さんで父のお土産も選んで、
タコの足にゅるりんの真似は絶対立ち上がってするでしょ?
最後にお弁当たべるっしょ。
ずっとマンネリだったワンオペ晩御飯を
弁当箱に詰めて、
部屋に布ひいて用意したら
ダッシュで手を洗って戻ってきた。
カニ(カマ)の卵焼き、カニカニ!
(おに)ぎり!ぎり!ふたあつ。
ピッキーとポッキーありがとう。
※
うーん、これはどう?
じゃあこれは?
どうもどれも気に入らない坊が、
自分で「これにする!」と持ち上げたのは
「こんにちは ウーフ」
ウーフ? 旧作だから絵も少ないしモノクロのおはなしだよ?
大丈夫かなあ?
いいの、これがいいの。
そうか、じゃあ読んでやる。
ははのひざのうえにのっかって、じっと聴いている。
言葉の意味、知らないものがどんどん出てくる。
解説の絵もないがずっと聴いている。
ウーフは坊に姿がそっくりです。
前から見たシルエットも、横のお腹のラインも坊そのもの。
よくよく見ると顔もそっくりだ。
目も口もウーフちゃん。
それで母が「ウーフちゃんってだあれ?」と聞くと、
坊は絶対自分の鼻に指をちょんとのせます。
あー自分でも似てると思ってんのね。
あー、母のひざがじんわりとおしめり、、しっこもれとる!
※
うーん、今日はとっておきの絵本よ
「地球のことをおしえてあげる」
ひとめで気に入り、早速読んでみる。
知らないこといっぱい。
地球? 緑と青の星、これ? 僕がここにすんでんの?
よくわからないよね。
ホクロ僕にもある。母にもあるんだよ。
ぼくのおうち、お洋服万歳してるの、
ゆきだるまにぼくもマフラー巻いてやる。
なんだ!なんだよ!と言っておでこをくっつけて相撲をとりはじめる。
忌々しい、オリンピックの開会式を見ていたら、
坊が急に思い出したようにこの絵本を持ってきて、
宇宙のページを探して開いて「いっしょ!」と
テレビと絵本を交互に指をさしました。
開会式をみて、宇宙を思い出すなんて、
この絵本、ちゃんと坊の心に届いてるんだな。
絵本があってよかったと思った
濃密密な一週間最後の日曜日。
©Mizuki Goto
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