正しいことに嫌気がさした時は、
お風呂に本を持ち込んで、
フック船長の言葉を聴きましょう。
フック船長がこの世で一番大切に思っていることは
「行儀がいい」ことです。
ピーターパンは頑なに行儀がいいです。
それは、正義というよりは、平等に戦いたいという欲です。
そんな、ピーターのまっすぐに、
フックは自分が正しいのか不安になります。
でもね、船上のマストに追い詰められた最後の最後、
ピーターが一度だけ、行儀の悪いこと!
フックの足を蹴飛ばすのです。
そうして、
フックはやっと幸せに満ちたりて、にやり笑って、
自らワニの口の中に落ちて死んでいきます。
誰の中にも、正しいものと正しくないものがあります。
それで、私もすっかり安心して、
湯船にブクブク顔をうずめます。
私は、ピーターパンもフック船長も
誰の心の中にもいると思います。
©Mizuki Goto
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